テレビをつけたら、エレガントな金髪男性が。
派手な外見だけど、醸し出す雰囲気に気品を感じ
自信に溢れているのに
なぜだか嫌味じゃない。
変人をこよなく愛する私のセンサーが反応。
ローランドという名の男性が
ホストで大人気ということくらいは知っていた。
『ことば』のセンス
テレビでの彼の語りは、人を引きつけるものがあった。
発せられる一言一言は
厳選され、ユーモアにあふれている。
楽しませるのは「芸人さんと同じ感覚」
と言いながら、
村上春樹が好きという。
さすがに上質な言葉づかい。
言語のセンスが可憐で華やかでスマート
抜群なのだ。
もっと知りたくなったローランドのこと…
ということで彼の著書
『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』
を読んでみた。
いや素敵。
想像を超えて、秀逸だった。
彼はとても言葉を大切にしている。
人は言葉だけでも、いい気分を味わえるものなんだ。
風貌がカッコいいだけではない。
彼の生き方、その考え方が
ひとことひとことの言葉に折り込まれている。
クスッと笑いながら惚れていく。
私が女性だから彼を色目で見ているのではない。
真剣にひとつのことをまじめに打ち込む
彼の根本である性格。
同性、年上、従業員からも、誰からも慕われる要素が満載。
書かれていることは、経営者としても参考になる。
ユーモアな言葉が人の心を動かすことを、
彼は知りつくしていて
年齢や性別にかかわらず、
自分の発する言葉によって相手を意のままに
しかも、心地よくできることを掌握しているのだ。
残念ながら、妹さんには通用しないようだが…
これもまた彼らしいユーモラスな告白。
なにより、実験しながら楽しんでいる。
これからも彼は進化しつづけるのだろう。
きっと私は彼の母親より歳上だろうけど、
この本からローランドというその生き様に感服してしまった。
エピローグで涙
彼の人の良さ、育ちの良さ、考え方は、
語録の一つ一つから充分に感じとったつもりでいたが、
最後の最後にとどめを刺された。
最後に書かれたエピローグに
彼の正直さと人の良さを真正面に見せつけられた。
東北の復興とカンボジアのために全額寄付という。
カッコつけているわけではない。
しっかりとその理由も書かれている。
ちょっぴり彼の人間らしい黒い本音をのぞかせておきながら…
なんなんだよ、根っから本当にいいひとじゃないか。
この年令で、
やることなすこと
考えること
生き様が
かっこよすぎる。
あらためて
人は何年生きたかではない、どう考え、どう生きてきたか
だと、思い知らされた。
還暦だよと長年生きていることに大手を振っていられない。
何年生きてきたんだよ?私…おおいに反省した。
私もかっこよく生きると決めた今日。
ちょっと気がつくのが遅すぎるし、
子どもくらいの年齢の男性に教わるというのも、
あら還オンナの私としてはかっこわるいかもしれないけど
人生には2つしかない。
『ローランドという生き方』を
読む前と
読んだ後と。
ローランドに見習うこと。
☆つかう言葉を厳選する。
☆ユーモアを交える。
☆清潔をモットーにする。
☆仕事道具を大切にする。
あはは
有難う、ローランド。
あなたのユーモアは、世界を救うね。
心地いい一冊でした。
KADOKAWA (2019-03-11)
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