旬のメロンをくさらせたヤツ

たべる




先に自首します。

旬のメロンをくさらせたヤツは、
ワタシです。

ことの始まりは、いただきもの

立派なメロンをいただきました。

まあるくて、網目がきれいで、
ずっしり重い。

箱を開けた瞬間、
「これはちゃんと食べ頃に食べねば」と
妙な使命感に燃えたのです。

メロンは追熟の果物。
早く切ると、かたくて甘くない。

それだけは知っていました。

それだけは。

待つ。ひたすら待つ。

リビングの涼しいところに置いて、
毎日ようすを見ました。

「まだかたいわね」

「香りもまだまだ」

「食べ頃はもうちょっと先ね」

ツンツンつついては、
まだまだ、と戻す毎日。

なんだか育てているような気分になってきて、
ちょっと愛着まで湧いてきました。

そして、待ちすぎた

ある日ふと気づきます。

「そういえばあのメロン、どうなった?」

……この「ふと気づく」が出た時点で、
もう手遅れなのですよね。

満を持して包丁を入れたら。

中が、ぐじゅぐじゅ。

あんなに毎日見張っていたのに、
肝心の食べ頃だけ、きれいに逃しました。

まるでミステリー。
しかし犯人は、最初からワタシなのでした。

それでも、諦めきれない

くださった方の顔が浮かびます。
このまま捨てるなんて、できません。

そこでひらめきました。

「ジュースにしてしまえばいいのでは?」

ぐじゅぐじゅの部分と種を取りのぞいて、
食べられそうな果肉をすくい出し、
牛乳と一緒にミキサーへ。

ウィーン。

できあがったのは、
きれいなメロン色の、メロンミルク。

飲んでみたら……

あら、おいしい。

完熟を通り越しただけあって、
甘みだけはしっかり育っていたのです。

切るのが遅かっただけで、
あなた、ちゃんと甘くなっていたのね。

ごめんね、と思いながら、
最後の一滴まで飲みきりました。

※念のため:苦味やアルコールのようなにおいがしたら、そのメロンは残念ながらお別れどきです。無理は禁物ですよ。

反省を込めて、食べ頃の見分け方

同じ悲劇を繰り返さないために、
ちゃんと調べました。

メロンの食べ頃サインは、この3つだそうです。

その1:お尻をやさしく押してみる
底の部分が少し柔らかくなったら食べ頃。
毎日つつくなら、ここをつつくべきでした。

その2:甘い香りがしてくる
メロン全体からふわっと香りが立ったら合図。

その3:ツル付きなら、ツルがしおれてきたら
青々したツルが枯れ始めたころが目安。

そして食べ頃が来たら、
食べる2〜3時間前に冷蔵庫へ

ずっと冷蔵庫に入れると追熟が止まるので、
「常温で追熟→直前に冷やす」が正解だそうです。

それにしても。

「毎日見ていたのに逃す」って、
なんだか人生のいろいろに通じる気がして、
ちょっと遠い目になりました(笑)

くさらせた犯人はワタシですが、
最後まで飲みきったのもワタシ。

これでどうにか、
メロンの供養はできたということに
させてください。

次にメロンをいただいたときこそ、
完璧な食べ頃で、リベンジします。