霜降り明星のせいやさんの小説を読みました。
『人生を変えたコント』(ワニブックス)。
読み終わって、しばらく本を閉じたまま座っていました。
そのくらい、衝撃を受けたし感動したし、よかったのです。
「とっても面白い人」とは思っていました
せいやさんといえば、テレビで見ない日はない方ですよね。
いつも明るくて、元気で、面白くて、笑わせている人。
M-1で最年少優勝した、あの人。
私にとってはずっと、そういう「人気者」でした。
だから、この本を読むまで想像もしていなかったのです。
その人気者だったことこそが、つらい時期の入り口になっていたなんて。
せいやさんの体験は想像していたものを、はるかに超えていました
高校生のころの話です。
くわしくは書きません。読んでいただきたいので。
ただ、思い描けるものより
ずっと、ずっと壮絶でした。
読みながら何度も、
「これを毎日、この年齢で」
と思って、胸が苦しくなりました。
お母さんに、心配をかけない
いちばん打たれたのは、そのなかでの彼の姿勢です。
とにかく、お母さんに心配をかけない。
それを徹底していらっしゃる。
あんな状況で、家では平気な顔をする。
これ、簡単に書けることではありません。
しかも、卑屈にならないのです。
ひがまない。うらまない。誰かのせいにしない。
ただ、毎日のことにひとりで立ち向かっていく。
強い、というのとも少し違って、
何か確固としたものが、もうその年齢でできあがっている感じがしました。
救ったのは、彼自身の才能でした
そして、起死回生のきっかけになったのが——
彼のお笑いの才能だった、ということ。
ここが、私にはいちばん響きました。
だって、これは真似できないのです。
「こうすれば道が開けますよ」という教訓の話ではありません。
彼にしかないものが、彼を救った。
本物の才能というのは、こういうことなのだなあと。
なんだかもう、ため息のような気持ちで読みました。
「先生になろうと思っていた」
もうひとつ、心に残ったのが、この経験から先生になろうと思っていた、というお話。
これが、すとんと腑に落ちたのですよ。
テレビで見ていても、せいやさんって包容力のある方だと思うのです。
若い子への接し方も、後輩へのフォローも、いつも穏やかで。
あんな先生がいてくれたら、どんなに心強いでしょう。
面白さと、やさしさ。
その両方を持っている人なのだと、あらためて思いました。
12月、映画になります
読み終わったあとに知ったのですが、この本、映画化されるそうです。
主演はなにわ男子の大橋和也さん。
公開は2026年12月18日。
もう、楽しみでなりません。
公開されたら絶対に観に行きます。
あと、これは正直な気持ちですが——
私はもともとせいやさんが好きでしたけれど、この本を読んでからは、
「出ていたら必ず観る芸人さん」になりました。
笑っているところを見ながら、
「この人はここまで来たんだなあ」
と思ってしまうのです。
テレビの見方が、ちょっと変わりました。
読んでみてほしい人
お笑いに興味がなくても、まったく問題なく読めます。
・お笑いが大好きな人
・お子さんやお孫さんが、しんどそうにしている
・なんとなく 元気がない人
・どんなひとでも
そういう方にこそ、届く本だと思います。
文章もとても読みやすくて、あっという間でした。
よかったら、ぜひ。
