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学生時代の私は、本を読まない学生でした。
そんな私が、今年は10月15日の時点で126冊の本を読み終えていました。読み方は「目」ではなく「耳」。Audible(オーディブル)で、本を聴いているのです。
いつのまにか毎日の習慣になり、気がつけば止まらなくなっていました。今回は、私が「耳で読む」ようになるまでの道のりと、今年の126冊を数字で振り返ってみます。
本屋は好き。でも、積読は増えるばかり
本を読まなかったとはいえ、本屋さんは昔から好きで、ついふらりと立ち寄ってしまいます。気になる本を見つけると買って帰るのですが、読まないまま積み上げられていくばかり。いわゆる「積読」です。
読んでいないのに、処分することは考えられない。本が好きな方なら、この気持ちをわかっていただけるのではないでしょうか。
Kindleに飛びつき、iPhoneの読み上げに驚く
そんな私が最初に飛びついたのが、Kindleでした。端末ひとつで、どこでも本が読める。それだけで、本との距離がぐっと縮まりました。
さらに新鮮だったのが、iPhoneの読み上げ機能です。声は機械的で、漢字を読み間違えることもあります。それでも、間違って読み上げられた漢字を頭の中で直しながら読み進めるのが、とても新鮮だったのです。思えば、これが「耳で読む」ことの始まりでした。
お医者さんのiPadが、大きなきっかけに
本を読みたくなった大きなきっかけは、知り合いのお医者さんでした。A4サイズのiPadを持ち歩き、いつでもどこでも本を読んでいる。その快適そうな姿を見て、私もこんなふうに本を読みたいと思ったのです。
積読の山を、データに変えて
そこで考えたのが、積み上げた本を裁断して読み込み、自分の端末で読めるようにすることです。最初は自分で裁断機まで買って、1冊ずつ裁断しては読み込んでいました。
ところが、これがなかなか大変な作業です。そんなとき、先ほどのお医者さんから、専門の業者さんがあると教えてもらいました。著作権の問題にもきちんと対応している業者さんです。Amazonで買った古本を業者さんへ直接送ってもらい、データにして受け取る。この方法にしてから、部屋の本はどんどん整理されていきました。
本が場所をとらなくなり、読みたい本がいつでも手元にある。この手軽さは、私にとって画期的でした。
一度は離れたAudibleと、久しぶりの再会
じつは、Audibleのことは以前から知っていました。最初のころに試しに聴いてみたものの、読みたい本がほとんどありませんでした。費用もかかりますし、朗読も抑揚をつけない読み方がよいとされていたのか、聴いていて面白みを感じなかったのです。
その後もKindleの本を、iPhoneの読み上げ機能で聴いていました。最初は新鮮だったものの、誤読が多く、だんだんストレスにもなっていました。加えて老眼で目も悪くなり、文字を目で追うことも苦痛になってきたのです。
そんなころ、久しぶりにAudibleを聴いてみたのです。すると、なんと書籍の豊富なこと。
YouTubeのおすすめから、知らない作家さんの世界へ
そのころ、YouTubeで面白い本を紹介してくださる方に出会いました。その方のおすすめ本をAudibleで探しては、聴いてみるようになったのです。
聴いてみると、読み方はとても聴きやすいものでした。それに、Audibleになる本は、すでに人気のある書籍が選ばれています。そのおかげで、知らない作家さんの本でも、どんどん引き込まれて読むようになりました。
こうなると、読みたい本がAudibleになるのが待ち遠しくなります。そして、Audibleになっている本なら間違いないとわかってからは、どんな小説でも読めるようになりました。
なんとなく敷居が高いと感じていた村上春樹さんも、いまでは楽しめるようになりました。今年も『女のいない男たち』や『ノルウェイの森』を聴いています。
特に『ノルウェイの森』は、自分では読む機会もなさそうな本でした。それが、本好きのYouTuberの方が、妻夫木聡さんの朗読で聴く『ノルウェイの森』を絶賛されていたおかげで、手に取ることができたのです。
いまでは、自分と好みの合うYouTuberの方を見つけるのも楽しみのひとつになっています。
そして、いつのまにか「耳で読む」毎日になっていました。そこからは、もう止まりませんでした。
習慣にしてくれたのは「みんチャレ」
本を読む習慣、正しくは「本を聴く習慣」が身についたのは、「みんチャレ」という習慣化に最適なアプリのおかげです。
私は自分で「本読む習慣」というグループを立ち上げて、そこで毎日の読書記録をつけるようにしました。少人数の仲間に、その日に読んだことを報告するだけの簡単なものです。それでも、毎日写真を上げていくうちに、本を読む習慣がみるみる定着していきました。
アプリのカレンダーには、その日に聴いた本の表紙が日付のマスに並んでいくので、1年分の読書がひと目でわかります。
今回の126冊という数字も、このカレンダーを数え直して出したものです。毎日の記録が、そのまま1年の記録になっていました。
数字で振り返る、今年の126冊
1月1日から10月15日までの288日間で126冊ですから、だいたい2日半に1冊のペースです。月ごとに数えてみると、こうなりました。
いちばん多かったのは4月と8月の16冊でした。上下巻やシリーズものも、1冊ずつ数えています。
今年いちばん多く聴いた作家は、今村翔吾さん
作家ごとに数えてみて、自分でも驚きました。今年いちばん多く聴いたのは、今村翔吾さんの12冊です。
- 今村翔吾さん……12冊(「くらまし屋稼業」シリーズ7冊、『茜唄』上下巻など)
- 山本甲士さん……7冊(「ひかりの魔女」シリーズなど)
- 横関大さん……6冊(「ミス・パーフェクト」シリーズなど)
- 小野寺史宜さん・原田ひ香さん……各5冊
特に「くらまし屋稼業」は、4月2日から12日までの11日間で7冊を聴いていました。続きが気になって、次の巻、また次の巻と手が伸びてしまったのです。
音声だと、なぜ止まらなくなるのか
学生時代には読まなかった本を、いまはこんなに読んでいる。自分なりに理由を考えてみました。
シリーズものは、続きが聴けるとつい一気に
シリーズものは、すでに続きがAudibleになっていれば、1冊聴き終えてすぐに次の巻を聴き始められます。今年の記録を見ると、くらまし屋稼業のほかにも、ミス・パーフェクト、タクジョ!、ひかりの魔女、佐方貞人シリーズと、シリーズを続けて聴いた時期がいくつもありました。
ただ、続きがまだAudibleになっていないこともよくあります。次を聴きたいのに、配信はまだ先。そんなときは、Audibleになる日を心待ちにしています。
2倍速で、たくさんの物語に出会える
私はふだん2倍速で聴いています。1冊にかかる時間が短くなるぶん、出会える本の数が増えました。
好きなジャンルが見えてくる
たくさん聴くうちに、自分の好みもはっきりしてきました。論理がカチッとはまるどんでん返しのミステリーや、法廷ミステリーが好きです。一方で、小野寺史宜さんの『まち』のような、静かでじんわり温かい物語にも心をつかまれました。
今年、心に残った本
126冊の中から、特に心に残った本を少しだけ紹介します。
- 小野寺史宜『まち』……尾瀬で荷運びをする祖父に育てられた青年の物語。じんわり温かく、涙がこぼれました。
- 柚月裕子『最後の証人』『検事の本懐』……筋の通った佐方貞人の姿に、「こんな人がいてくれたら」と思いました。
- 夕木春央『十戒』……すべてがつながる快感を味わえる、どんでん返しのミステリーです。
それぞれの本の感想は、別の記事でもゆっくり書いていきたいと思います。
映画と原作を読み比べる楽しみ
耳で読むようになって、映画化された作品と原作を読み比べる楽しみも増えました。
圧倒されたのは、吉田修一さんの『国宝』です。映画化される前に聴いたのですが、本物の歌舞伎役者である尾上菊之助さん(現・八代目尾上菊五郎さん)の朗読で、まるで歌舞伎を観ているような臨場感でした。上下巻ありましたが、どんどん読み進めてしまいました。
最近では、久坂部羊さんの『廃用身』も、原作と映画の両方を味わいました。映画化されたものと原作を読み比べるのも、耳で読む読書の醍醐味です。
音声で読む、ちょっと困ったところ
いいことばかりのようですが、困ったこともあります。
ひとつは、読みたい本がすべてAudibleにあるわけではないことです。読みたいと思った本が、まだAudibleになっていないこともあります。
ただ、そのおかげでよかったこともあります。Audibleにある本の中から、ジャンルを問わず聴くようになったことで、いろいろなこだわりに縛られずに本を楽しめるようになりました。
もうひとつは、心に残った一文を、メモしておけないことです。紙の本なら線を引いたり付箋を貼ったりできますが、音声だと流れていってしまい、あとから思い出せないのです。
そのため、本当に気に入った本は、紙の本を手に取って読み返したくなります。『まち』は、まさにそんな一冊でした。
本を読まなかった人こそ、耳から読書を
本を読む習慣がなかった私でも、耳から読むことで、こんなにたくさんの本と出会えました。「本は苦手」と思っている方にこそ、一度音声で試してみてほしいと思っています。
今年はまだ2か月半あります。このペースなら、年末には150冊を超えるかもしれません。どこまで数字が伸びるのか、自分でも楽しみです。
Audibleを試してみたい方へ
Audibleには、初めての方向けの無料体験があります。本が苦手だった私でも、ここまで続けることができました。まずは気になる1冊から、耳で読む楽しさを味わってみてはいかがでしょうか。
無料体験の期間や料金、キャンペーンの内容は時期によって変わります。詳しくは、Audibleの公式ページでご確認ください。
※Amazonのアソシエイトとして、あら還おとなの好奇心は適格販売により収入を得ています。

