※この記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
小野不由美さんの十二国記シリーズ『月の影 影の海』を、上下巻ともAudibleで聴き終えました。
ごく普通の女子高生が、見知らぬ世界でたったひとりになり、少しずつ強くなっていく。その過程に、上下巻を通して引き込まれました。
聴いてみたきっかけ
きっかけは、十二国記の新しい本が出るという話でした。気になって、紹介しているYouTubeを見てみたのです。
2026年9月には、7年ぶりの新作『幽冥の岸』が出ています。それほど多くの人に待ち望まれる小説なら、ぜひ読んでみたい。そう思って探してみると、Audibleで聴けるようになっていました。
しかも、そのYouTubeでは「まずは『月の影 影の海』から」とすすめられていました。それで、迷わずこの作品から聴き始めました。
どんなお話?
主人公の中嶋陽子は、まじめで、周りに合わせて波風を立てないようにしている女子高生です。
ある日、陽子の前に、ケイキと名乗る男が現れ、彼女の前にひざまずきます。そして陽子は、海の底をくぐるようにして、地図にない異世界へと連れて行かれてしまいます。ところが、途中でその男ともはぐれ、陽子はひとりで見知らぬ土地をさまようことになるのです。
『月の影 影の海』は、十二国記シリーズの本編第一作にあたる作品です。
誰にも頼れない、信じられない世界
日本を遠く離れた、わけのわからない土地。頼れる人は、誰もいません。出会った人に裏切られ、異形の獣に襲われる。普通の優等生だった女の子が、そんな信じられない世界に、いきなり放り込まれるのです。
聴いていて、こちらまで心細くなるほどでした。
「誰も信用するな」という声
ひとりでさまよう陽子には、「誰も信用するな」とささやく幻がつきまといます。陽子はその声に惑わされ、人を信じることができなくなっていきます。
けれど陽子は、やがて気がつきます。その声は、実は自分自身の心の声なのだ、と。
外から襲ってくる獣と闘うだけでなく、自分の中にある弱さや疑う心とも闘っていく。そこが、この物語のいちばんの読みどころだと思いました。
頼もしくなっていく陽子
身に迫る危険の中で、陽子は剣を手に、強く闘っていきます。周りの顔色ばかりうかがっていた女の子が、自分で考え、自分の足で立つようになっていく。
その姿がどんどん頼もしくなっていく過程を、上下巻を通して見届けられるのが、この作品の醍醐味です。
まるで、異国の地で勇者になっていく冒険者の物語のようです。次は、その次は、とお話がどんどん進んでいくので、上下巻あっという間に聴き終えてしまいました。
夢で見る、心ない本音
ただ、悲しかったこともあります。陽子が夢の中で、お父さんや学校の友人たちの心ない本音を見てしまう場面です。
見知らぬ世界でたったひとり、命がけで闘っているときに、いちばん身近だったはずの人たちの冷たい言葉を知ってしまう。陽子の気持ちを思うと、聴いていて胸が痛みました。
「自分は何なのか」という問い
親や友人たちから、自分はどう見られていたのか。そして、見知らぬ異国で、自分にはどんな役割が求められているのか。
陽子は、そのふたつに向き合ううちに、「自分はいったい何なのか」という問いにもぶつかっていきます。人の評価に合わせて生きてきた女の子が、自分とは何かを問い直す。冒険の物語であると同時に、ひとりの人間が自分を見つけていく物語でもあるのだと感じました。
上下巻で聴きごたえたっぷり
上巻では、陽子が見知らぬ世界でひとり、裏切りと危険の中をさまよいます。下巻では、傷ついた陽子の心を支える出会いがあり、物語が大きく動き出します。
十二国記シリーズは、この先もたくさんの物語が続いています。壮大なシリーズの入口として、ぜひ上下巻あわせて味わってみてください。
紙の本は、上下巻セットで手に入ります。
Kindleで読みたい方は、こちらからどうぞ。
Audibleで聴いてみたい方へ
私はこの本を、Audibleで聴きました。Audibleには、初めての方向けの無料体験があります。無料体験の期間や料金、キャンペーンの内容は時期によって変わりますので、詳しくはAudibleの公式ページでご確認ください。
※Amazonのアソシエイトとして、あら還おとなの好奇心は適格販売により収入を得ています。

